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*今回は、社会保険関係の手続きの変更事項や最低賃金額及び労働基準監督署の指導による割増賃金支払額の急増に関し説明いたします。
目次
◆ご家族の方が社会保険の扶養認定を受ける場合の書類について
-年金機構からの案内などで、すでにご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、平成30年10月1日以降に日本年金機構で受け付ける「健康保険被扶養者(異動)届」について、添付書類の扱いが変更になりますので、これに関し、まとめてご報告いたします。
この度、協会健保では健康保険の扶養家族の認定手続きに関して変更を行うこととしました。そして今回の取扱いの変更により、扶養家族の認定手続きに関して基本的には続柄や年間収入を確認する書類(戸籍謄本、住民票、課税証明書等)の提出が必要となりました。また、扶養認定を受けようとする家族が別居をしている場合には仕送りの事実と仕送り額が確認できる書類が必要となりました。
但し、上記の書類は以下の場合には、省略することが可能となります。
・被保険者(御社で働く社員様)と扶養認定を受ける方(扶養家族)の双方のマイナンバーが健康保険被扶養者(異動)届に記載されていること、扶養認定を受ける方(扶養家族)の続柄が届出書の記載と相違ないこと及び所得税法上の控除対象配偶者または扶養親族であることを事業主が確認したことを届出書に記載しているときは省略が可能となりました。
・また別居の場合の送金の書類に関しては扶養認定を受ける方(扶養家族)が16歳未満のときや、16歳以上でも学生のときは省略ができます。
◆東京都の最低賃金額の変更に関して
-東京都の最低賃金額が平成30年10月1日から従来の時給958円から時給985円と27円引き上げられました。
これは時給者だけではなく、日給者及び月給者にも適用され、それぞれの計算式は以下のようになっていますので、下記の時間額は985円未満にならないように気を付けてください。
- 日給者: 日給÷1日の平均所定労働時間=時間額(985円以上)
- 月給者: 月給÷1ケ月の平均所定労働時間=時間額(985円以上)
◆平成29年度労働基準監督署指導による割増賃金支払額が急増
-平成29年度に残業代などの未払いのため労働基準監督署の是正勧告の結果、支払われた割増賃金支払額は446億円にものぼり、その前年度の127億円から1年間で319億円の急増となりました。これに関連し是正勧告を受けた企業数も前年度から521社増え、1,870社となり、割増賃金支払額及び是正勧告を受けた企業数も過去最高となりました。この状況に関しましてはいろいろな要素があるのだとは思いますが、労働者側の権利意識の高まりや、社会的にブラック企業は許されないという認識の高まりが背景にあるのではないかと考えます。
皆様におかれましては、タイムカードなどを使用した適正な労働時間の管理や残業代支払いを行い、適法に残業代の支払いを行うように留意していただければと思います。
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